和歌

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さくらの花

しきしまの   やまとごころを人とわば あさひににほふ   山ざくら花 本居宣長(1730~1801) 江戸時代の国学者 「敷島(しきしま)の」 やまとごころにかかる枕詞 「やまとこごろ」 大和心...
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ナムアミダブツ

仏とも   鬼とも蛇とも分らねど 何になろうと   南無阿弥陀 (木喰五行上人) 「称名(しょうみょう)」 阿弥陀仏の名号である 南無阿弥陀仏を称えること 「未生以前の面目」 禅公案 未だ...
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織姫(おりひめ)星

龍(たつ)の馬(ま)も   今も得てしかあをによし 奈良の都に   行きて来(こ)む為 (万葉集・巻第五・雑歌・旅人) 「龍の馬」 八尺以上の馬を龍という 「あをによし(青土よし)」 奈良の美称 ...
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夏衣(なつころも)

春過ぎて   夏来(きた)るらし白栲(たへ)の 衣乾(ほ)したり   天(あま)の香具山 ( 万葉集 雑歌) 藤原宮御宇天皇代 持統天皇(在位690~697) 天皇の御製歌 「栲(たへ)」 楮(こうぞ...
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夢(ゆめ)

さくら花   ちりぬる風のなごりには 水なきそらに   波ぞ立ちける (古今和歌集・春歌・紀貫之) 「亭子院歌合歌」 「なごり」に 名残りと余波(なごり)をかける 吹く風が桜の花を散らせて ...
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春の夜(くらぶ山)

梅の花   にほふ春べはくらぶ山 闇(やみ)に越ゆれど   しるくぞありける (古今和歌集・春歌・紀貫之) 「くらぶ山にてよめる」 くらぶ山で詠んだ歌 梅の花が咲き匂う春のころは 暗いくらぶ...
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霞(かすみ)の里

霞(かすみ)立ち   木(こ)の芽もはるの雪降れば 花なき里も   花ぞ散りける (古今和歌集・春歌・紀貫之) 「雪の降りけるをよめる」 雪の降ったのを詠んだ歌 紀 貫之 古今集の代表歌人かつ中心...
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立春(二)藤原高子

雪のうちに   春は来にけり鶯(うぐひす)の こほれる涙   今やとくらむ (古今和歌集・春歌・二条后) 「二条后の春のはじめの御歌」 二条后(藤原高子)が春の初めに お詠みになった歌 雪がま...
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立春(一)紀貫之

袖(そで)ひちて   むすびし水のこほれるを 春立つ今日(けふ)の   風やとくらむ (古今和歌集・春歌・紀貫之) 「春立ちける日よめる」 立春の日に詠んだ歌 四季を詠み込む 夏に袖が濡れる...
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西行円寂の報に接して詠む

 紫(むらさき)の   色と聞くにぞなぐさむる 消えけん雲は   かなしけれども (藤原定家・拾遺愚草) 西行の円寂(僧侶の死をいう) の報に接してよむ 「上人(しょうにん/僧侶の敬称)先年詠、願は...
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霞(かすみ)を

吉野山   梢(こずえ)の空の霞むにて さくらの枝も   春知りぬ覧(らん) (西行・聞書集) 旅に生き、桜を愛した 西行法師の歌です 聞書集 聞きつけむに従ひて書くべし 吉野山の 梢の上...
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紀貫之 冬花(三)

白雪の   降りしく時はみ吉野の 山下風(やましたかぜ)に   花ぞ散りける (古今和歌集・賀歌・紀貫之) 「冬」 「雪」を「花」に見立てる 白雪が降りしきるときには 吉野山の麓を吹く風...
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夏風(なつかぜ)

夏山の   夕下かぜの涼しさに ならの木(こ)かげの   たたまうきかな ( 西行・山家集 ) 旅に生き、桜を愛した 西行法師の歌です 「夕下風」 夕方に木陰を吹いてくる風 「たたま憂き」 立ち去る...
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花の下にて

 願(ねがは)くは   花の下にて春死なん その如月(きさらぎ)の   もちづきのころ (西行・山家集) 旅に生き、桜を愛した 西行法師の歌です 「如月」は陰暦2月 「望月もちづき」は満月 ...
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雪花〜雪の降りけるをよみける

冬ながら   空より花の散りくるは 雲のあなたは   春にやあるらむ     (古今集・冬・清原深養父)       「花」は雪のこと                 冬なのに ...
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さくら花   散りぬる風のなごりには 水なき空に   波ぞ立ちける (古今集・紀貫之)      風に散った桜の花びらが         ちらちらと ...
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古今和歌六帖/会津山あひづやま~恋

しをりして   ゆかましものを会ひづ山 入るよりまどふ   道と知りせば (古今六帖・二)        しをりして ...
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うたた寝

うたたねに   恋しき人を見てしより 夢てふものは   たのみそめてき       (古今集・恋ニ・小町)         小野小町です         夢のなかでも         ...
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茜雲(あかねぐも)

夕暮れは   雲のはたてにものぞ思う 天(あま)つ空なる   人を恋ふとて      (古今集・恋一・読人不知)        「雲のはたて」は        「雲の涯(はて)」        ...
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ハッピーバースデー 🎂

夕暮れは   雲のはたてにものぞ思う 天(あま)つ空なる   人を恋ふとて      (古今集・恋一・読人不知)        「雲のはたて」は        「雲の涯(はて)」         ...
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メリークリスマス 🎄

恋しとは   さらにも言はじ下紐の 解けむを人は   それと知らなむ      (後撰集・恋三・在原元方)       Merry Christmas !🎄          2...
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古今和歌集〜鹿(しか)/夕づく夜小倉の山に鳴く鹿の..

夕づく夜   小倉の山に鳴く鹿の 声のうちにや   秋は暮るらむ       (古今集・秋下・貫之)           「鹿」      「秋鹿」ともよまれました               ...
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後撰集〜時雨(しぐれ)/神無月しぐれとともに神無備の..

神無月   しぐれとともに神無備(かみなび)の 森の木(こ)の葉は   降りにこそ降れ      (後撰集・冬・読人不知)          「時雨」は     晩秋から初冬にかけて降るにわか雨 ...
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万葉集〜露霜(つゆしも)/秋さればおく露霜にあへずして..

秋されば   おく露霜にあへずして 都の山は   色づきぬらむ        (万葉集・巻十五)          「露霜」は        いわゆる万葉歌語のひとつ        すぐ霜になり...
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後拾遺集〜白河関(しらかわのせき)秋/都をば霞とともにたちしかど..

都をば   霞とともにたちしかど 秋風ぞ吹く   白河の関       (後拾遺集・羇旅・能因)        中古三十六歌仙の一人         能因の有名な和歌です         白河の...
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千載集〜白河関(しらかわのせき)雪/東路も年も末にやなりぬらむ..

東路(あづまぢ)も   年も末にやなりぬらむ 雪降りにけり   白河の関       (千載集・羇旅・印性)      白河関は陸奥(みちのく)の歌枕        今の福島県の白河市で    ...
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万葉集〜沫雪(あわゆき)/沫雪のほどろほどろに降りしけば..

沫雪の   ほどろほどろに降りしけば 平城(なら)の都し   思ほゆるかも        (万葉集・卷八)       もうすぐ雪の季節ですね           今日も          ...
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古今和歌集〜有明の月/今来むと言ひしばかりに長月の..

今来むと   言ひしばかりに長月の 有明の月を   待ち出でつるかな     (古今集・恋四・素性、百人一首)         「有明」とは   月が空に残っているうちに夜明けになること      ...
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源氏物語〜十六夜(いざよい)の月/もろともに大内山は出でつれど..

もろともに   大内山は出でつれど 入る方見せぬ   いさよひの月       (源氏物語・未摘花)   十六夜の月は、中秋の名月(十五夜)の翌日、       月の出が遅れはじめる    (そのため...
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堀河百首〜玉響(たまゆら)/かきくらし玉ゆら晴れず降る雪の..

かきくらし   玉ゆら晴れず降る雪の 幾重つもりぬ   越の白山       (堀河百首・師頼)       玉響(たまゆら)とは     「ほんのわずかな間」の意味      たまゆら‥美しい言...
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新古今和歌集〜玉響(たまゆら)/玉ゆらの露も涙もとどまらず..

玉ゆらの   露も涙もとどまらず 亡き人恋ふる   宿の秋風      (新古今集・哀傷・定家)       玉響(たまゆら)とは 「玉と玉が触れ合う時のようにほんのかすかに」     「ほんのわずか...
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古今和歌集〜東雲(しののめ)/東雲のほがらほがらと明けゆけば..

東雲(しののめ)の   ほがらほがらと明けゆけば おのがきぬぎぬ   なるぞかなしき     (古今集・恋三・読人不知)      せつなくて美しい歌です          今日も       ...
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