冬花 (二)

冬ごもり


　　思ひかけぬを木の間より


花と見るまで


　　雪ぞ降りける






古今和歌集(905) 冬歌 紀貫之

醍醐天皇の命による
日本最初の勅撰和歌集


雪の木に降りかかれりけるをよめる


「紀貫之(きのつらゆき)」
中心的な選者で「土佐日記」の作者


訳)

冬ごもりの季節で

花のことなど思いもよらないのに

木の間から花かしらと見まちがうほど

雪がふってくるの